そっくりさんの花シリーズ1
『アヤメ科の花の見分け方と花言葉』


そっくりさんの花シリーズ1『アヤメ科の花の見分け方と花言葉』 そっくりさんの花シリーズ1『アヤメ科の花の見分け方と花言葉』
花の中には見分けがつきにくいそっくりさんがありますよね。今回は、特に種類が多くそっくり度の高いアヤメ科の花『アヤメ・カキツバタ・ハナショウブ・シャガ・イチハツ』の見分け方をご紹介します。

まず、アヤメ科の花の色は紫や青紫が多く花弁の形も似ているので、ぱっと見は区別がつきにくいですね。
また、「アヤメ」とハナショウブの「ショウブ」にいたっては漢字で書くと「菖蒲」で同じ字が使われています。

古くから日本に自生しているアヤメ科の植物ですが、古来の人々も迷ってしまったことでしょう。

アヤメ科の花の見分け方


日本には、アヤメ科アヤメ属は8種類が自生しています。
花の特徴は、多年草で葉は剣形をしています。花形はアヤメ形といわれ、外花被片3個と内花被片3個からなります。外花被片は大きく下に垂れていて、特に外花被片にそれぞれの特徴が表れています。
それでは、大きく分けて5つのアヤメ科の花の見分け方を見ていきましょう。

■アヤメ(菖蒲/文目)


アヤメ(菖蒲/文目) アヤメ(菖蒲/文目)
外花被片の基部に網目模様があり白や黄色の斑紋がある。内花被片は上向きに長く伸びている。

花の種類:紫、白
開花期:5月上旬~中旬

■カキツバタ(杜若/燕子花)


カキツバタ(杜若/燕子花) カキツバタ(杜若/燕子花)
外花被片の基部に白または淡い黄色の細い斑紋があり、内花被片は細く先が尖った形で直立している。

花の種類:青紫色、紫、白、絞りなど
開花期:5月中旬~下旬

■ハナショウブ(花菖蒲)


ハナショウブ(花菖蒲) ハナショウブ(花菖蒲)
外花被片の基部に黄色の斑紋があり、内花被片は短小で直立している。

花の種類:赤紫、紫、絞り、覆輪など
開花期:6月上旬~下旬

■シャガ(著莪/射干)


シャガ(著莪/射干) シャガ(著莪/射干)
外花被片、内花被片の縁がギザギザしていて平開している。外花被片には濃い紫と黄色の模様がある。

花の種類:白っぽい紫
開花期:4月~5月

■イチハツ(一初/一八/逸初)


イチハツ(一初/一八/逸初) イチハツ(一初/一八/逸初)
外花被片は倒卵形で先が丸く、内花被片も平開する。(アイリスに似ているがアイリスは内花被片が上向きまたは内向き)外花被片に濃紫色の斑点が散らばり、基部に白色のとさか状の突起がある。
花の種類:藤紫色
開花期:4月下旬~5月中旬

アヤメ科の花の花言葉


アヤメ科の花の花言葉 アヤメ科の花の花言葉
アヤメ科全体の花言葉は、「良い便り」「朗報」「メッセージ」「希望」です。開花する初夏に嬉しくなるような花言葉ですね。それぞれの花言葉はどんなものがあるのでしょうか?

■アヤメの花言葉

「希望」「良い便り」「信仰」「知恵」「優雅な心」「神秘的」

5/3、5/6、5/12、5/18、6/1、6/6の誕生花

■カキツバタの花言葉

「幸運は訪れる」「高貴」「思慕」「幸福」「贈り物」

4/17、4/29、5/10、5/13、5/14、6/10、6/20、7/3の誕生花

■ハナショウブの花言葉

「嬉しい知らせ」「優しい心」「優雅」「忍耐」「心意気」「熱心」

5/5、5/8、5/10、5/20、5/31、6/8の誕生花

■シャガの花言葉

「反抗」「友人が多い」「決心」「清らかな愛」

4/4、4/20、4/25、4/27、5/6、5/8、5/31、6/8、6/22の誕生花

■イチハツの花言葉

「使者」「知恵」「火の用心」「付き合い上手」

4/19、4/30、6/6の誕生花

まとめ


そっくりさんの花シリーズ1 『アヤメ・カキツバタ・ハナショウブ・シャガ・イチハツ』見分け方と花言葉まとめ そっくりさんの花シリーズ1 『アヤメ・カキツバタ・ハナショウブ・シャガ・イチハツ』見分け方と花言葉まとめ
アヤメ科の花は古来より初夏を告げる気品のある花として親しまれ、和歌など数々の歌に詠まれてきました。

「どちらも優れていて選択に迷う」という慣用句で ( いづれ )菖蒲 ( あやめ )杜若 ( かきつばた )があります。
その語源は源頼政が詠んだ歌で「五月雨 ( さみだれ )沢辺 ( さはべ )真薦 ( まこも )水越えて いづれ菖蒲 ( あやめ )と引きぞ ( わづら )ふ」に基づくとされています。

「菖蒲も杜若も良く似ていて美しく、優越つけがたい」といったように、源頼政が宮中に現れた怪しい鳥を退治した褒美として、天皇から菖蒲前 ( あやめのまえ )という美女を賜ることになり、十二人の美女の中から選び出すように言われ、いづれも美しい女性達で選びかねている気持ちを歌ったものです。

アヤメ科の花はどの花も美しく見分けが難しい様がこの歌からもよくわかりますよね。アヤメ科の花の見分ける参考になったら幸いです。

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